「英語って本当に話せるようになる?」
いきなりですが、質問です。
「英語って本当に話せるようになる?」
「英語はどうやって話せるようになる?」
皆さんは英語を話すご自分の姿、またその習得方法についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。
21年前アメリカに渡った私は、「英語が話せる自分」についておおいなる野望を抱いていました。
ネイティブの英語がスラスラと聞き取れて、難なく話せるようになるんだと信じて、
英語に必死でくらいついていました。
日本で一生懸命覚えた“How are you?”(元気ですか?)の問いに、
“I’m fine, thank you. And you?”
(私は元気です。ありがとうございます。あなたはお元気ですか?)
なんて中学英語の教科書通りに答えてくれる人は皆無で、
「いやー最悪。昨日旦那と喧嘩してさー。」
と、ネイティブという者たちは自由気ままに基本を無視していくわけですよ。?
おまけにそんな会話の一連が、スーパーのレジ店員とのやりとりであったりして、
「このディープな会話を限られた時間内で、見ず知らずの人とどうやって完結させるねん!
だいたい
「”How are you?”を気軽に使ってはいけません。」
なんていう注意書きは中学校の教科書のどこにも書いてない書いてない!っていうか書いてない!」
・・・と何度日本の英語教育を恨んだことでしょうか。
渡米して数年は一生分の恥をかいた気がします。
仕事を始めてからは、悔しい思いに涙も枯れるほど泣きました。
そのうちに寝てる間の夢が英語に取って代わり始めるも、「英語が話せる私」のイメージからは程遠く、英語に近づけば近づくほど、英語が遠くなっていくように感じていました。
しかし残酷にも人生は続いていきます。
生きていくためには、なんとか英語で渡っていくしかないと少しずつ覚悟を決めるしかなかったように思います。
生活のなかで、想定外の場面に遭遇することはあります。
とくに文化を理解していないと、日本人にとっては非常に「無礼」だと感じるケースがアメリカでは多々あります。
造語が許されるのなら、「多々々々々」ぐらいあります。
ある日、こんなことがありました。
夕飯の買い物をして、クレジットカードの明細をみると、重複して全ての商品が全て二度請求されていたのです。
レシートを持ってお店に出向いても、私の英語がネイティブでないのを理解した途端、
「はあ? 知らなーい。」
と豹変する店員。
まあ、いつものこと。。。とまだ冷静を保ちながら本社に電話しました。
電話の相手は2度同じ商品を買って、お店の間違いだとクレームをつけている確信犯だとして、完全に詐欺犯罪者の扱いです。
渡米当初であれば、まだほんのり残っていたかもしれない日本人としてのおしとやかさを無理矢理引っ張り出してこれたかもしれません。
通じる英語をまず頭で整えてから、忍耐という戦友とともに、お行儀よく戦いにのぞんだことでしょう。
でもそのときの私は、英語が通じないからと泣き寝入りをするのはもうイヤだ!と心から思ったのです。
正しい英語なんてどうでもいい!
100円だって多く払いたくない「おばちゃん的発想」と、今まで溜まっていた怒りの感情が化学反応を起こしたのです。
「マネージャーでも社長でもいいから電話口に出しなさーい!
じーっくり説明させもらおうやないの!」?
と叫びながら、英語を話せるかっこいい私を捨てた、
「英語どうでもいいし記念日」となりました。
こういうことはアメリカでは日常茶飯事なので、もうあきらめて暮らしていくのも手ですが、そうもいっておられないのがとくに母親という生き物なんですね。
学校や公共機関ではこんなことが起こるはずはないと油断していたらとんでもないドッキリをしかけてくるのがアメリカ。
子供を守るために、母はどうしても徹底抗戦、もしくは融和作戦を実行する覚悟を持つしかないのです。
そんななかで、下手な発音や間違った文法で話す英語を恥じるよりも、生き抜くことが優先となる母親たち、
友達に仲間外れにされないよう必死の留学生、
仕事でなんとか結果を出さなければ後がない人たちなどは、
どこの国から来ても「英語」に負けない図々しさが先に育っていくのが特徴です。
そんな21年を経て、「英語って本当に話せるようになる?」という質問への個人的な答えとしては、
「なんだかんだいってYES」
だとお答えしたいと思います。
英語は生きるツールです。
英語を話して何をしたいという明確なモチベーションがあれば、もう目標の半分は達成されたも同じではないかぐらいに思っています。
ちなみに家計をあずかる私にとって、夕飯一食分の材料費1,000円が2,000円で請求されたことは大問題です。
英語がどうこういう前に、1,000円を取り返すという問題解決は重要なモチベーションでした。
電話をかわったマネージャーは全ての支払いをチャラにしてくれましたが、決して私の英語が素晴らしかったわけでもないことは、みなさんも薄々感じていらっしゃることと思います?
PETERSOXの英語教室でも、クラスの予定がそれてしまった時こそ、こどもの感情があふれ、話したいモチベーションが一気に高まる瞬間をみて感動してしまいます。
語彙を増やし、
文法を学び、
様々な英語に慣れる。(スラングや方言など。また分野、年代によっては使う英語も違う。)
など、地道な習得の努力は実を結びます。
しかし本当に英語を話すということを突き詰めていけば、実は話せるようになってから、大きな壁が待ちかまえているような気がします。
本当に言いたいことが言えるってなかなか難しいですよね。
日本語でも本当に自分の言いたいことが相手に伝わっているでしょうか。
アメリカ社会の中に深く入り込もうとすればするほど、人の心の奥に住む「差別」という壁も言葉という前に大きく立ちはだかります。
そこで相手に心から認められ、お互いを認め合い、対等の立場になるには、英語プラスの何かが必要になると思っています。
発音が良くても、いくら流ちょうな語り口であっても、中身がなく、本質をとらえていないコミュニケーションでは、母国語であっても、ましてや外国人相手では関係が深まることはありません。
そこで、
「自分の意見がある。」
ということと同時に、
「自分が得意とする専門性や強みがある。」
と有利だとおもいます。
認められるものがあれば、多少の英語の間違いや差別を超えて人の心が大きく動きます。
私の英語は21年のアメリカ生活で期待したように上達したということは残念ながらありませんが、幸運にも幼稚園というフィールドで情熱をみつけられたことがコミュニケーションや、信頼を得るということにおいてずいぶん助けられたと思っています。
自信を持って人に伝えられる経験や知識を得たとき、私の下手な英語が周りにとって、さほど重要なことでなくなっていく様がありありとわかる、とても興味深い経験でした。
言葉を超えて人は繋がることができますが、そのためには表現したい自分があることが大事だと思います。
英語や異文化というハンディキャップを介して自分を表現することを続けていた21年間では、自分とはどういう人間なのかをよく考えた時期でもありました。
渡米してから21年後の今、こんな私がもう一度、
「英語を話せるようになるためには?」
と問われたら。
自分の好きなことを精一杯やって、できることを努力する。
自国の言葉でしっかり内言でき(頭の中で考えることができる)、豊かに表現できることを目指す。
そのうえで広い視野を持ち、多様性を受け入れることができる心がまえができていればさらによいのではないでしょうか。
その全てが育まれたとき、英語というツールを通して、自分の未来が大きく切り開けると思います。
PETERSOXのこどもたちが次世代のイチローや緒方貞子さんのような人になるよう、また超えていくよう楽しみにしています!
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