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遠くて近い「天才」たち

最近9歳の男の子が、理数系大学の卒業レベルとされる実用数学技能検定1級に合格したという驚くニュースがありました。

また海外ではオランダに住む9歳の男の子が大学卒業予定で、そうなると世界最年少の記録になるんだとか。

 

私たちにとっては遠い存在に思えるかもしれない「天才」。

 

「天才」というと傑出した才能にスポットが当てられ華々しいイメージがありますが、「天才」の素顔や普段の生活についてはなかなか知られていないかもしれません。

 

私がアメリカ・シアトルで生活をしていた21年間は、ITをはじめ、世界を代表する様々な企業の成功とともに、街には世界から「天才」と呼ばれる人たちが次々と集まりはじめた時代でした。

 

幸運にも、そんな街は世界を動かす「天才」に、わりと身近に出会える環境でもありました。

 

今回のコラムはアメリカの天才をとりまく環境について。

 

そして私が見て感じた「天才」たちの日常についてお伝えできればと思っています。

 

Dianna picture

 

アメリカでは高い能力や才能を持つ、「ギフテッド」と呼ばれる子供達の教育に力を入れています。

 

公立の小学校でもギフテッドと認定された子ども達が集められた学校がありますし、年齢に該当する学年を飛び越して教育を受ける飛び級システムがあります。

 

親の教育に対する意識が全米の中でも断トツに高いシアトルでは、ギフテッドの試験に合格させるために、早期から子どもに勉強させる傾向が強くなっています。

 

そのようにして訓練されて自分の学年以上の知識を身につけた子や、与えられた問題を解決する能力が高い子どももギフテッドとして認定されます。

 

しかし、「ギフテッド」とはそもそも「天から与えられた能力」という意味であり、ギフテッドの中には必ずしも成績が良いわけでもなく、しかしながら圧倒的に特異な能力を持ち合わせている子供達がいます。

 

ギフテッドこそ、できる事とそうでない事のでこぼこが激しいかもしれません。

世界を動かしウキペディアに載っているような天才と親交を深めるうちに、実は誰にでもできる普通のことが、その人達にとってはとてつもなく苦手なんだということを知り、内心驚くなんてことが度々ありました。

 

アメリカでは、そんな子供たち、そして大人たちも「ギフテッド」として認められ、活躍する場が多くあります。

 

20年間子どもと関わってきたなかで、私の教育に対する価値観が変化していった理由に、そんな圧倒的な「天才」たちとの出会いがありました。

 

親に教えられることなく字を覚え、大人向けの小説を読み、数字に関しても「好き」というレベルでは到底言い表せないほどのずば抜けた理解力を持つ4歳や、2歳で小数の概念を即座に理解してしまう子がいました。

 

1000人以上の子どもと関わってきましたが、飛びぬけた「天才」はそうそういないというのが私の個人的な印象です。

 

そのなかでも2歳で小数の数を理解していたマックは、私の教育者としてのあり方を変えた子どもでありました。

 

2歳のクラスはどの子もまだまだ団体行動ができる年齢ではありませんが、その中でもマックは入園初日から異質な雰囲気をたたえていました。

 

彼はとても敏感で団体行動を異常に嫌がり、少しでも期待されたり強制されると奇声を発し体を張って抵抗しました。

 

私は最初からマックの異質な雰囲気を感じていたのと同時に、この子の圧倒的な才能や個性を伸ばせるサポートがしてみたいという個人的な興味がありましたが、この子の全てを引き受けることは並大抵の覚悟ではできないと悩んだ結果、腹をくくりました。

 

私は自分の担任としての仕事の多くを新人のアシスタントの先生にお任せし、私はマックに一対一で関わることを決めました。

 

その関わりが果たしてマックにとって、クラス全体にとって良いことなのだろうか。

 

人間としても教育者としても未熟な私は、多くの悩みを抱えながら、一心不乱に日々を過ごしました。

 

アメリカの幼稚園といえども、私の決断は組織としてなかなか許されるものではありませんが、幸運にも当時の上司は私のやりたいようにさせてくれ、そこから私はマックという人間をあらゆる角度から学び、彼の可能性と課題にともに向き合うことになりました。

 

マックと時間をともにするうちに、人が通常みえないものが彼には「みえている」ことに気づきました。

2年半の短い人生ではどうやったって理解できないであろう、数学の本質みたいなものを彼は鮮明にみていたように感じました。

 

私は彼の才能に魅了されました。

 

それから二人の時間では、マックが嬉しいと感じることだけを一緒にやりました。

 

5歳になるまで彼は幼稚園での活動にほとんど参加することはありませんでした。

Genie

 

私が出会った天才たちは、マックも大人も含め、どこかしらに「生きづらさ」を抱えた人たちでした。

 

人の気持ちを読みづらい。

 

繊細でこだわりが強いなどの特性を持つ人も多く、また問題解決の方略が「普通」とはずれているので、人には思いつかない発想ができる反面、社会に馴染めない孤独感、疎外感を感じている人が多いのです。

 

マックは医療機関に相談していれば、おそらくなんらかの発達障害の診断がくだっただろうと思います。

 

かならずしも飛びぬけた天才が発達障害を持っているとは限りませんが、天才と発達障害の関連については様々な研究が進められているのも事実です。

 

個人を尊重する傾向のあるアメリカであっても、天才をうらやんだり、異質なものを排除しようとする人の気持ちは日本と同じで、実際、保護者や子どものなかには、最初、彼をよく思わない人も少なくはありませんでした。

 

しかしマックのご両親はマックがどんなに「普通」と違っても、ほかの保護者に冷たい目でみられても、マックへの関わりはぶれることなく愛情に溢れるものでした。

 

社会の「こうあるべき」「こうするべき」ことに惑わされず、彼の個性や才能をしっかり守り続けていたのです。

 

アシスタントの先生も大きな愛情でマックを包む姿勢を見せるうちに、他の子ども達や保護者がマックを大切なクラスメートだと受け入れはじめたのです。

 

その結果、マック以外の子ども達に大きな成長がみられたことが予想外の嬉しい出来事でした。

 

卒園して数年後、再会したマックは驚くほどの確かな社交性を身に着け、素晴らしい成長をとげていました。

 

その後、私が主催する工作教室に通ってくるようになったのですが、そこでみる彼の「天才」ぶりはさらに磨きがかかっており、凡人の私はすっかり彼のアシスタント役に徹しながら多くのことを学ばさせてもらいました。

 

 

ギフテッドは必ずしも品行方正でもなければ、成績がよいわけでもありません。

 

むしろ成長する過程において、適切な環境で刺激を受け才能が開花されていきます。

 

 

アメリカでは学校へは通わず、ホームスクールを選択する家庭も多くあります。
また、シアトルのある私立学校では、クラスをそれぞれの子どもの脳の活動傾向に合わせ、「視覚優位」(目で見ることでの学習が得意)、「聴覚優位」(聞くことでの学習が得意)、「Hands On Learning」(実技を通した学習が得意)に従ってクラス分けをする学校もあります。

 

また発達障害の子ども達が通う学校も、公立、私立を問わず日本よりかなり数も多いですし、ADHD(注意欠陥多動性障害)ディスレクシア(失読症、難読)などの専門学校があり、能力が劣っている子供の集まる場所というより、どう強みを生かすかに焦点を置いている学校である場合が多いです。

 

ネストンキッズプログラミングスクール

 

ちなみに、私の知り合いには自閉症を持ち、小学校から高校卒業まで公立学校の特別学級で学習した人がいます。

その人は様々な生きづらさを抱えながらも、得意の算数の能力が認められ、マイクロソフトの特別枠で入社をしました。

初任給は一般の会社の新入社員の何倍にもおよぶものでした。

 

決められた成功への道をたどらなくとも、能力に凸凹があっても、自分の才能や個性を生かして努力したり成功できる学校や職場など、チャンスがアメリカには多くあるように感じます。

 

社会の片隅に追いやられていたかもしれない人材の発掘によって、会社や社会が恩恵を受けるという側面もあります。

 

不安いっぱいの私の気持ちとは裏腹に、マックは自分のペースを保ちながらゆっくりと確かな成長を遂げました。

 

私はマックの素晴らしい成長と、とてつもなく伸ばされた天才性をみたとき、感じたことがありました。

 

幼い時期に、世間一般の常識や知識を与えられてマックの行動や思考回路が矯正されていたとしたら、彼は果たして天才的なモノの考え方や能力をそのまま伸ばせ続けられたのかと疑問に思います。

 

もしかすると、社会性の成長がゆっくりしていたり、できるはずのことができないということやずば抜けた鈍感さなどがあることで、彼らの特異な脳の成長が守られていたのかなとさえ感じるのです。

 

日本はでこぼこの高い部分を抑えてでも、低い部分を埋めて、平均をそろえようとする傾向があります。

 

それが決して悪いというわけでもなく、海外に出ると日本人の一般の人が高い知識を持っていることに気づかされますし、誇りでもあります。

 

しかし、平均的に能力があることを期待されてきた社会は、これから大きく変化を遂げていくと思います。

 

天才はでこぼこが激しいために、脚光をあびるところも、生きづらさを感じる度合いが強く目立ってしまいますが、彼らの抱える問題に向き合うことは、実は一般の私たち社会のこれからの在り方を問ううえで、とても大事な未来の鍵がそこにあるのではないかと思います

 

でこぼこがあってもいい。

様々な個性が認められ、お互いが恩恵を受ける社会への移行。

 

「天才」たちが抱える問題への取り組みは、社会全体が抱える課題を切り開く突破口ともなりえると思います。

 

それぞれの才能や個性が十分に発揮できる社会には何が必要なのか。。。

そんなことを真剣に考える時がきているような気がします。

 

 

スクールリーダー

えみーこ

 


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