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人間はなんのために働くのか?

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考える自由が目に見えるアメリカ。
アメリカにいた時は、まいにち子供と哲学をしていました。それが仕事だったんです。なんであいさつするの?ルールってなんのためにあるの?友だちって人生に必要?ウソをついたらいけないの?みんなそれぞれ生まれが違うから、いろんな意見や価値観が出てきてめっちゃ勉強になったし、楽しかったです。でも、留学する前はみんなから否定されていたんです。そんなことは考えなくてもいいって。無駄なことだって。

 

 

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なぜ生きる?は、余計なこと。
今から10年前。忘れもしません。サラリーマン時代の話です。大阪の全体会議に行く電車の中で『なぜ生きる?』という分厚い本を読んでいました。ずっと生きることについて悩んでいたから、なんかヒントが見つかるかなって思ったの。それを見た上司に言われました。「おかざき、なんて本を読んでいるんだ。そんなことを考えるのはまだ早い。それよりも、今月の計画残り100万円。どうやって達成するんや?新規プロジェクトの軒数もまだ残っているぞ。そっちの方を考えろ。」ふむふむ。会社の計画を達成することは、自分の人生をどう生きるかよりも大事なこと?人生を考えることは後回しでいい?じゃーいつ考えるんだろう。わからなくなったんです。

 

 

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幸せは、会社が決めてくれること。
だから、他の先輩にも相談しました。「なんのために働いているんですか?」先輩は言いました。「なにをいまさら言ってるんや。生きるために働いているに決まってるやろ。若い時はなんも考えずがむしゃらに働いたらいいんや。そうすれば少しずつ俺が言っていることの意味がわかってくるから。」また怒られました。さらに聞きたかった。なんのために生きるんですか?って。対話したかったのですが、でも、怒ってたから、そこでストップです。生きるとか、働くとかについて考えることは余計なことなんでしょうか?大事なことは、チームが求めている期待に応えて成果を出し、人からがんばったねって認められること。それが、働くっていうこと。生きるっていうこと。ほんまにそうなんかな?

 

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毎日が真っ暗だった20代。
僕は、絶対違うって思った。いろんな働き方があってもいいんじゃないか。いろんな生き方があってもいいんじゃないか。強く、強く、そう考えていたし、願っていた。そんじゃー自分らしい人生ってなんなんやろう。答えは見事に出ない。僕の周りにその答えがなかったからでしょう。どこを探しても見つからない。生きることがわからなくなったんです。真っ暗になりました。ぐるんぐるんしました。

 

 

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より早く。より正確に。より質のいいモノを。
社会では、前に前に進むことが求められます。ゴールに向かって、最速で、最短距離で進むことが命じられます。時代の流れに取り残されてはいけない。止まることは許されない。寄り道禁止です。どうすれば渋滞を避けて時間通りに取引先の会社につけるかなって考えることはあっても、なぜ働くんだろう?って考えない。どうすればこの商品の売り上げを伸ばせるんだろうって考えても、なんでこの商品を売っているんだろう?ってことは考えない。そもそもそんなことを考えていては、約束の時間に間に合わないし、売れるものも売れなくなってしまう。仕事が順調にいっている人ほど、そういう余計なことは考えない。でも、これは本当に余計なことなんでしょうか?無駄なことなのでしょうか?

 

 

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寄り道できる場所をつくりたい。
人生についてゆっくり考えることは、誰がなんと言おうと大事なことだと信じています。それは、自分の価値観と向き合うということ。自分にとってなにが大切で、なにを手放しても良いか。なにが正しくて、なにが間違っているか。なにが好きで、なにが嫌いか。自分がしっくりくるモノサシを発見する時間です。

だって人生って選択の連続じゃないですか。選択する基準がないと、決断できません。迷ってしまいます。自分らしい生き方を求めているんだったら、自分の価値観を発見することが重要。だからやりたい。つくりたいのです。サラリーマン時代の僕が最も必要としていた場所を。まっすぐ歩かなくてもいい場所。誰かと優劣の競争なんてしなくていい場所。時間を気にせず、人生をゆっくり考え、いろんな人と対話できる場所。仕事終わりに、ぶらっと寄れる大人のPLAY GROUNDです。

 

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まずは、哲学教室から始めることにしました。
そこから自由に広げていきます。
深く。そして、楽しく。

つづく

類似コラム:嫌われ者が、世界を変える。
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