ちいさな〝ありがとう〟から始めよう。
しあわせってなんだろう?
ぼくっていま、しあわせなのかなぁ。
そもそも、しあわせになりたいと思ってるのかなぁ。
いや、なりたいに決まってるよ!
もちろん、しあわせになりたい。そりゃそうだ。
でも、どうやったら
〝しあわせ者〟になれるんだろう??
誰だってきっと〝しあわせ〟になりたいし、
〝しあわせ者〟になりたいよね。
でも、〝しあわせ〟ってどういうこと?
良いことがあったら、嬉しいことがあったら、楽しいことがあったら、
それはもう〝しあわせ者〟になったってことなの?
「何をなやんでおるんじゃ。」
教えて、かよじい。
最近、何も楽しいことも、面白いこともなくて、
つまんないんだ。
〝しあわせ〟じゃないんだ。
生きていく上で大切な気持ち
「ふぉっふぉっふぉっふぉ。
おぬしは何か、かんちがいをしているようじゃのう。」
かんちがい?、どういうこと??
「最近あったことを、思い出してみるがよい。
昨日の晩ごはんの時のことを、おぬしは覚えておるかのう??」
覚えてるよ。
最近毎日、カレーばっかりで、もううんざりだった。
ぼく、もっと他のものが食べたくって、
お母ちゃんに『ちがうものが食べたいー!!!』って言ったんだ。
「その時のお母ちゃん、どうじゃった?」
プンプンしてた。
怒りながら、『そんなことばっか言ってないで、食べなさい!!!』
って言われたよ。
「おぬしは、その時、〝しあわせ〟だったかの?」
そんな訳ないじゃん。
ぼくもイライラしてきて、そのあとずーっと、イヤな気持ちだったし。
「そうじゃろうなぁ。
おぬしは、生きていく上で、大切な気持ちを忘れているようじゃ。」
大切な気持ち?
「そうじゃ。とっても大切な気持ちじゃよ。」
「おぬしに質問じゃ。
〝しあわせ〟ってたった1つしかないものなのかい?
みんな、同じときに〝しあわせ〟って感じるのかい??」
えぇ〜、ちがうと思う。
だって、ぼくはゲームが大好きだから、
ゲームをしてるとき、〝しあわせ〟なんだけど、
ぼくのとなりの席の子は、
ゲームがあんまり好きじゃないって言ってた。
だから、色んな〝しあわせ〟があるんだなって思うよ。
「〝しあわせ〟は、1つじゃないと思ってるんじゃな。」
「じゃあ、探せば見つかるものなのかのう?
逆に、探さないと見つからないものか??」
え〜っと…、むずかしいなぁ。
「さらに質問じゃ。
〝しあわせ〟になるのは、大変なことなのかのう?
かぎられた人間だけが、なれるものなのかい??」
えええ〜〜〜。
むずかしいよ、かよじい。
「もしかすると、そこに答えがあるかもしれないのう。」
「さっきも言った、
生きていく上で、大切な気持ちに気づけば、
きっと、〝しあわせ〟っていうのは
‘探さないと見つからないもの’ でも、
‘かぎられた人間だけがなれるもの’ でもないことに、
おぬしは気づくじゃろう。」
「おぬしはきっと、
今あるものが全て、〝あたりまえ〟だと思ってないか?
お母さんが、夜ご飯を作ってくれていることも、
お母さんやお父さんが、一生懸命働いてくれていることも。」
「ゲームがあるのも〝あたりまえ〟、
忘れ物をしたとき、ともだちが貸してくれるのも〝あたりまえ〟、
毎日きれいに洗ったパンツを履けるのも〝あたりまえ〟だと。」
「わしがおぬしに気づいて欲しいのは、
〝あたりまえ〟の反対の意味を表す言葉なんじゃ。」
あたりまえの反対の意味を表す言葉…。
「例えば、どうじゃ。
お母さんがケガをして、ごはんを作れなくなったとしよう。
毎日のご飯が、あったかい出来立てのご飯じゃなくて、
スーパーやコンビニのお弁当を、
自分で買いに行かないといけなくなったらどうじゃ。」
え、そんなの困るよ。
毎朝じぶんでご飯買いに行くなんて、大変だよ。
いつもよりめっちゃ早く起きないといけないじゃん。
それに、母ちゃんがそんなケガしてたら、悲しい。
「困るよな。悲しいよな。
でも、それはありえないことじゃない。
逆に、今おぬしのお母ちゃんが健康で、
毎日朝起きて、朝ごはんを用意してくれることは、
〝あたりまえ〟な普通のことじゃなくて、
〝しあわせ〟なことなんじゃよ?」
そんなこと、考えたこともなかったや。
「最大のヒントをやろう。
〝あたりまえ〟の反対は、
〝あることがむずかしい〟ということなんじゃ。」
かよじい、わかったよ。
ぼくが忘れていた気持ち、
〝あたりまえ〟の反対の意味を表す言葉は、
〝ありがとう〟っていう気持ちじゃないのか。
「そうじゃよ。よくぞ気づいてくれた。」
〝当たり前〟なんてない。
ぼくが、今まで〝あたりまえ〟だと思っていたことは、
〝ありがたい〟ことだったんだなぁ。
ぼくのためにしてくれてたことだったんだね。
「〝ありがたい〟ことだったって気づいた今、
おぬしはどんな気持ちじゃ??」
あたりまえじゃないんだ、って思ったら、
心がじわって、あったかくなってきたよ。
「今のおぬしの心は、
〝しあわせ〟を感じているんじゃないかの。」
そっか…、
これは、〝しあわせ〟っていう気持ちなんだね。
「実は、毎日の暮らしの中には、
たくさんのありがたいこと、〝ありがとう〟が詰まっておる。
いや、世界は全て、
〝ありがとう〟でできていると言っても過言ではないと、
かよじいは思っておる。」
「今、おぬしが着ている服も、大好きなゲームも、
毎週楽しみにしているテレビ番組も、
お家や学校の給食で食べてる食パンやお米だってな、
全部、誰かが一生懸命つくってくれた物なんじゃよ。」
「あるのが〝あたりまえ〟なものなんて、ないんじゃよ。
誰かが誰かのために…の気持ちで
つくりあげていったもので、全てできているんじゃよ。」
「日常に潜んでいる〝ありがとう〟にもっと気づけたら、
おぬしはいつだって、
〝しあわせ者〟になれるんじゃよ。」
「〝しあわせ〟っていうのは、いつもすぐそばにあるんじゃ。
気づくか気づかないか。たったそれだけなんじゃ。」
なんだか、お母さんにも、友達にも、
たくさんの〝ありがとう〟を見つけて、言いたくなってきたよ。
〝39(サンキュー)の法則〟
「最後に伝えたいことがある。
おぬしは、〝ありがとう〟という気持ちの大切さに気づいた。
これからは、その気持ち、その言葉を、
周りに伝えていってほしいんじゃ。」
「まずは、1日1個でもいい。それを、だんだん増やしてゆくがよい。
目標は、毎日3人に9個ずつの
〝ありがとう〟を見つけ、伝えるんじゃ。」
「簡単じゃないぞ。
いつもは〝当たり前〟だと思っていることにも目を向けなければ、
9個の〝ありがとう〟など見つけれやしない。」
「これは〝39(サンキュー)の法則〟というんじゃ。
毎日、違う3人に対して、9個の〝ありがとう〟を見つけ、
それを伝え始めたら、
おぬしの世界は180度変わっていくはずじゃ。」
えっ、180度も!!
どう変わるの??
「初めは、照れくさいかもしれないのう。
でも、みんなすごく〝しあわせ〟な気持ちを感じられるはずじゃよ。
そして、だんだん小さな〝ありがとう〟が広がっていって、
おぬしの周りの人たちは、
いつも心があたたかくて〝しあわせ〟な気持ちでいられるんじゃ。」
「どうじゃ。まずは、おぬしが変わってみよう。
そして、おぬしの周りの世界を、変えてみないか。」
ぼくにできるかな。
でも、やってみるよ。
ぼくだけじゃなくて、
お母さんやともだちも、みんなが〝しあわせ〟になったら、
ぼくももっともっと〝しあわせ者〟になれる気がするから。
かよじい、気づかせてくれて、ありがとう。
最後に。
伝えたかったこと、みんなに伝わったかな?
かよじいが伝えたかったこと、それは
ってこと。
さあ、ちいさな〝ありがとう〟から始めよう。
PETERSOX スクールリーダー
ともゾウ?
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