「才能があるね」とは言わないで。
「ナイスプレー。バスケの才能があるね!!」
少し考えることがあります。才能がなかったら、どうなるんだろう。どれだけ頑張っても、才能がなければだめなんだ。北米の教育心理学者の研究によると、12歳までにスポーツや芸術の才能があるかどうかを見分けられる確率は10%以下とのことです。早い段階で子どもの才能を決めてしまうことについて、どう思いますか?
子どもの辞書には、このようにインプットされます。成功するかどうかは、才能の有無で決まるんだ。学校の成績が悪いのは、勉強の才能がないからなんだ。成功と失敗の原因を、すべて才能のせいにしてしまいます。才能は、生まれ持った能力であり、努力とは関係ないところにあります。未知数の才能という言葉で、子どもの人生を狭めるのではなく、努力をすれば成長できることを体感させて、可能性を広げることがワンダフルではないでしょうか?
大事なことが、2つあります。1つは、子どもの努力を勇気づけること。日頃からしっかり練習しているから良いパフォーマンスが出来たことを、実感させてあげることが大切です。もう1つは、プロセスに目を向けること。1番になれたかどうかで、努力の成果を判断するのではなく、以前のパフォーマンスと比べて成長できたかを評価することです。
「ナイスプレー。先週から練習していたドリブルの成果が出たね。この調子で、明日も頑張ろう!!」そういうことだと思います。
ニュース和歌山2013年5月掲載 『ライフスキルコーチ岡崎大輔のスポーツ育児。』