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スポーツは、諸刃の剣。

 

 

スポーツのおかげで、私の青春時代は消し去りたい過去になりました。

 

 

 

中学生になり、バスケ部にはいりました。人一倍練習していたにもかかわらず、試合にはほとんど出られませんでした。練習では、周りのチームメートの目が気になり、いつもびくびくしていました。多くの時間と労力をバスケにかけていたので、そこで自分が認められないことは本当に辛かったです。

 

そして、高校2年の夏、これ以上絶望感と劣等感に苦しみながら生きていくのは耐えられないと考え、部活を辞めることにしました。人生のすべてだったバスケットボールを失い、残ったのは魂のない抜け殻のワタシ。夢がない、居場所もない、なにをやってもうまくいかない。自分という人間に、絶望していました。

 

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そして大学生になり、ラクロス部に入ることを決めました。もう一度自分の可能性を試したかったんです。なによりも自分をあきらめたくなかった。ラクロスは、ほとんどの人が大学から始めるスポーツなので、スタートラインは同じ。がむしゃらに練習しましたよ。そしたら頑張ったぶんだけ上手くなりました。そうなると自然と自信がわいてくるものなんですね。最終的には、なんとかレギュラーにもなれて、仲間と共に目標を達成する感動を味わえました。

 

それだけではありません。スポーツで得た現状を分析し目的や課題を明らかにするスキルや、仲間の能力を信頼して一丸となって目標に取り組む姿勢は、引退した後も社会で活かすことができました。

 

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スポーツをやれば、誰でも知徳体のバランスのとれた優れた人間になるというのは、過去の幻想です。練習環境によって、人生を生き抜く自信を得られることもあれば、子どもに一生消えない傷をつけてしまうこともあります。親が自分の夢を子どもに押しつけてしまい、家族の絆が壊れてしまうこともあるでしょう。だからこそ、環境を整えるコーチと親の存在がとても大きいのです。自分の子どもがスポーツによって、まっすぐな人間に育つかどうかは、私たち次第です。

 

このコラムでは、北米のスポーツ心理学を紹介しながら、「生きる力」を伸ばすワンダフルな環境を創るにはどうしたら良いかを、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

 

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